元祖国際秘宝館

元祖国際秘宝館

さて、元祖国際秘宝館。案内板によれば展示面積6千平方メートル、展示品数1万点。交尾ショーに出演?する馬に至っては、30数頭勢揃いなんだそう。とにかくスケールが凄い。

2Fの入口の自動ドアを抜けると、まずはアマゾネスがお出迎え。つけまつげと濃いアイシャドウ。二昔前のアイドルみたいな顔立ちと化粧だ。

チケット売場で入館料2,600円(高い!)を払おうとすると「立体映画は見ますか?」と聞かれる。「立体映画って何ですか?」と聞けば、500円払えば3D方式の飛び出すポルノ映画も見ることができるのだそう。

映画にはいい思い出がない(性神の館参照)ので、入館料だけを払うと福引券を2枚くれた。「中で福引をやってますから、その券を渡してください。」この福引券、後に関西人の商魂のたくましさを思い知るのである。

尚、大変申し訳ありませんが、あまりの広さと内容の多さに、ウロ覚えの部分とはっきり覚えている部分の差があり、本来の順序などと違う場合もあるかもしれません。そのへんご了承ください。

最初はギリシャ神話コーナー。いきなり白鳥と交わっている女の人がいる。かと思えば、ケンタウルスが女の人を犯している。顔が怖い。他には寝そべるクレオパトラの足下で男が懇願しているようなのとか、ヴァイキングが女たちを縛りつけてたり、ギリシャ神話を元にした怪しげなシーンが続く。このシーン所々に「意匠登録出願中」の看板が目に付く。

たぶん、オープン当初からあるんじゃないかと思う。未だ出願中で認められないのだろうか?だとしたら何故か。

たぶん、自分が特許庁の人間でも登録させないような気がする。意匠とは考案・趣向といったことで、この場合で言えば物品に美しい感じを与える装飾などの考案にあたる。

しかし、ここの蝋人形・・・あまり美しくないのだ。何だか不細工だったり滑稽だったり、背景が安っぽかったり。その中で一体だけまともだったりして統一感がない。

秘宝館オジサンのうちわと海産物キーホルダーインドの性典「カーマスートラ」ゾーンを抜けると、包装された品物が並ぶ福引コーナー。「はいはい、福引券出して」としゃがれた声のオバハンに迎えられる。福引券の一枚を差し出すと「あと500円ね」と言われる。福引ってお金払うものだっけ?と思っていると「1000円のところを、その券を持っていると500円だから」とよくわかんない説明を受け結局500円を払う。

するとオバハンは「ここから好きなの引いて」とストローに紙が丸めて入っている「おみくじ」みたいのなのを差し出した。この紙、もしかして何かの伝票じゃないの?と思いつつ1本引いて広げてみると、5というスタンプ。裏を見れば、案の定ボーリングのスコア表だった。無駄のない再利用。こういうのをエコロジーというのだろうか。

ちなみにここでは「秘宝館オジサンのうちわ」(裏に秘宝館小唄。売店で購入可)と「海産物キーホルダー」が当たった。いや、安く買ったというのが適切かもしれない。品物選べないけど。

馬の交尾剥製さて、福引の品物を手に持って進むと、次はアニマルパラダイス。

どどーんと広い空間の左右に牛、馬、トドなどの交尾実物剥製というのがある。何だか知らないけど、牛や馬の首にはクリスマスツリーに飾るモールみたいなのが掛かっている。ボタンがあったので押してみたが、何にも起こらなかった。たぶん昔は動物が腰を振ったんだと思う。ちょっと残念。

クジラの雌雄それぞれの性器の標本もあったが、水ゴケか水アカか正体不明の物体が繁殖?していて標本が隠れていた。雌の性器標本は初めて見た。雌の場合は穴があいているだけという感じなので、標本にしにくいと聞いたことがある。

このコーナーを抜けようとすると「この辺で後ろを振り返ってみてください」と書かれた看板がある。言われたとおりに振り返る。動物が交尾しているのがすべて見渡せた。みんな後背位。何だか圧巻だった。

動物の交尾写真が貼られた階段を下りていくと、女体滑り台というのがあった。普通の滑り台とは逆で、真ん中がお尻の形に盛り上がっている。ここにまたがって滑り降りるのだろう。降りた先には女体が待っている。

かなりの人数が試したとあって、滑り台は塗料がはげていた。ちなみに自分は横にあった階段で下りた。こういう趣向には、さすがについていけない。

残虐ゾーンそして、またしても蝋人形ゾーンである。残虐・SMゾーン。

残虐コーナーは照明も暗く、女体に杭を打ち込んで血だらけにしながら犯していたり、中世の処刑具で裸の女たちが傷つけられている。

この秘宝館、以前はミステリー・残酷・恐怖の館「世界恐怖館」を併設していた。しかし、秘宝館で盛り上がった気持ちに水を差すのはよくないと、閉館したのだそう。それだけあって、残酷ゾーンはマジで怖かった。

SMゾーンは、水責め、三角木馬などで女性がいたぶられている。ボタンがあって押すと水が出たり、股間付近にある電動コケシが動いたりする。ここを抜けると、第二の福引コーナーが待ちかまえている。

ところで、この福引券。良く読むと「通常は1000円のところを、この券をご持参いただくと500円で福引ができます」と書いてある。

でもよくよく考えたら、この福引コーナーにたどり着くには2,600円払って中に入らなければならない。この際、福引券を必ずくれて「中で福引やってますから、渡してください」と言われるのだから、1000円でまともに福引する人などいないハズなのだ。怪しげな秘宝館の雰囲気と、あまりよくない空気に脳細胞がやられているところに「1000円が500円になるのだったらいいか」そう思わせる言葉のマジックである。

しかも2カ所に分け、福引と称してあまり売れなさそうなお土産品をさばく。 結局、客は都合3,600円を払って秘宝館を見学し、普通だったら1000円出しても買わないキーホルダーだのを貰うのだ。さすが関西。商売が上手い。

ニューダイヤ指輪と幸福をよぶキーホルダーこの福引コーナー、500円払うと箱の中からテニスボールを1個とり、書かれた番号の商品がもらえるしくみだ。テニスボールを見ながら、そういえば総合レジャーランドの中にオートテニスもあったなと、ふと思った。

今度の商品は「幸福を呼ぶキーホルダー」(裏に5円玉が入っている)と「ニューダイヤ指輪」であった。どちらもお金を払ってまで買おうとは思わないものだ。

しかし、結果的には買わされている。「ニューダイヤ指輪」においては「光り輝くこの指輪はあなたをより美しくひきたてることでしょう」と書かれている。当然ながら本物のダイヤではない。あくまでもニューダイヤ。何だかちょっと悲しかった。

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