成田山赤城寺
ある日のこと。ネットサーフィンをしていると、群馬に「赤城寺」という怪しげな寺があることを知る。自然生態博物館とセットで成田山赤城寺へのツアーは決行された。しかしながら場所がはっきりとわからないため、地元の人への聞き込みと地図が頼り。何故だか群馬県内には「赤城寺」と名の付く寺が多数存在する。ただし、この成田山赤城寺は地図には載っていない。
何とか新里村までたどり着くと、農作業中のオジサンに場所と訪ねてみることにする。「あー、赤城寺ね」オジサンは何でそんなところに行くんだというような感じで、それでも親切に場所を教えてくれた。「赤い提灯がずらーっと並んでいるから」
オジサンの言葉通り、ずらりと赤提灯が並んだ細くて急な坂道を上がっていくと
あなたは今幸せですか
家族の悩み、病気の悩みそのたすべての悩みを当山ではすべて解決いたします
こんな看板がどどーんとそびえ立つ場所に出る。駐車場といくつかの点在する建物。ちょっとした成田山赤城寺ワールドってな感じ。この近くには「赤城ロマンド」という巨大な別荘地とゴルフ場があるぐらいで、あとは田畑が広がるのどかな場所である。
まず一番に目についたのは、左のち○ぽに手足が生えたような謎の石像。地蔵と言っていいのか?何の御利益があるんだか、何という名前なのか、とにかくナゾ。でも、どことなくユーモラスな感じのこのち○ぽ地蔵、この寺のイチオシ。
そして、この石像の前には奉納の石碑が。しかも奉納者の名前は「東京都 志村けん」とある。本当に本人なのか?ナゾは深まる。
ち○ぽ地蔵?の横には巨大招き猫
あっちゃん地蔵なるビリケンさん
みたいなのが中央にある水子地蔵群
まゆ玉大黒天
周りには七福神がいる
ち○ぽ地蔵の横にある坂道を上がっていくと、今度は「世直しトップ地蔵」なる、またしても怪しげな地蔵が出現する。モデルは言わずもがな「コロムビアトップ」であることは間違いなさそうだ。ただし何の御利益があるのか、またしてもその辺はナゾだ。一応世直しなんだろうけど...。
そして、本堂と思しき建物の側にやはり奉納の石碑が。この寺、芸能関係に御利益あるのか??ナゾはますます深まる。
おー、こんな所にも秘宝館が。しかし、寺だけあって秘宝の意味が違うだろうなとは思っていたのですが、何にしても中には入れない。
そこで、ブラインドの隙間から中を覗いてみると、案の定「秘宝館」でありながら「秘宝館」ではない状態。絵の描かれた大きなツボが並んでいる。
そういえば、ここの住職は「開運何でも鑑定団」に「国定忠治の何とか札(指名手配書みたいなもの)」というのを鑑定に出したようです。本堂の改装工事で見つけたらしいですが、本人の評価額5万に対して判定額は1万円。本物ではなかったらしい。詳しく知りたい人は「成田山赤城寺」を検索すればひっかかりますよ。
それにしても、成田山赤城寺ワールド。ちょっとばかりバブリーな匂いがするのである。
敷地内には住居も含まれており、そこに停まっているクルマは全てメルセデス・ベンツ。
左の写真のように、植裁を刈り込んで作った「成田山赤城寺」の文字。灯籠から石碑から建物のサッシから、とにかく全てをリニューアルしたか、もしくはこのような状態で新たに作り出されたかのようである。
本堂の手前にあった「観音霊場」。願掛け御砂踏所ということで、下には砂が敷かれており、両壁に仏像が並んだ中を歩いて行くモノらしい。
ここで、またもやバブリーというか、びっくりなのが、仏像の途中にシャボン玉製造器があること。人が通るとセンサーが反応して、次々とシャボン玉が作られて出てくる。
ここまでくると、もう寺ではなく、神仏エンターテインメントワールドって感じである。
まあ、東大寺の大仏だって、鼻の穴くぐりとかいうアトラクション?もあるくらいだし、ある意味エンターテインメントな部分がないといけないのかもしれません。
バブリー、ここに極まり。
駐車場の片隅にまたしても怪しげなものを次々と発見。物置と思わしき場所には住職専用カート。そしてその横にある小屋には大量のニワトリ。ニワトリと言ってもちょっとばかり高価そうな、毛がふわふわしてむくむくと太ってるヤツである。点前には3匹ほど黒い犬が繋がれているが、何だかおびえていて、かわいくない。
それよりも何よりもびっくりなのが、ヤギとか孔雀がいたことである。何故、寺にしてヤギ。そして孔雀。これでトラでも飼っていたら、怪しさ&バブリー度は完璧なんですけどね。まあ、トラはいるとしたら家の中でしょう。表に出してると「危険だっ!」と、通報されちゃうかもしれませんから。
住職専用と赤字で書かれたカート
ゴルフ場で使われてるタイプですね
(行ったことないけど)チベットとかに
いそうなヤギ。近寄ると逃げまくる
そして孔雀。5羽ほどいました
結構デカイので近寄ると怖い。
さてさて、何の御利益があるのかわからない大量の神仏?と、ナゾの動物たち。
悩みが解決して幸せになれるかどうかは別として、訪れても損はありません。