武弘自然生態博物館

武弘自然生態博物館

手形マンドリルゴリラやチンパンジーの手形と一緒に並んでいるのは、お相撲さんの手形である。達筆すぎてよくわからないが、たぶん千代の富士。こういう比較が、子供にもわかりやすい学術的な要素を出している。

そして、マンドリルの交尾写真。吹き出しに書かれている言葉は「オクサンスマンデス!!」「イイワ、シッカリガンバッテ」である。この辺は、小牧にあった雰囲気を彷彿とさせる。ああ、当時のオバチャン館員の説明が聞きたかった。

あっ、カスハガ発見!!さてさて、館内の壁一面に多くの動物の交接器などが展示されているのだが、中央付近には、アンケートのテーブルの他に木彫りの鳥類や、剥製が何体か置かれている。またそれとは別に、ぼそっと3体の熊の剥製が置かれている。これらは、いずれも寄贈小野伊喜雄様となっている。群馬に新たに開館するとあって、寄贈したのだろうか?

それはいいとして、特筆すべきはその熊の足下にあった写真である。寄贈小野伊喜雄様は同じだが、寶川温泉汪泉閣という文字。そして、どこかで見たことのある写真だと思えば、このショット「カスハガの世界」 (みうらじゅん著)で紹介されていたものと同じである。カスハガ採取地も寶川温泉となっていた。何だかよくわからないけど、ちょっと嬉しくなった。

それではここで、自分が学んできた動物の交尾をいくつかご紹介。ゾウガメ以外は、親切な動く手書きイラスト付き。

カンガルー

カンガルー

交接器は先がとがっており、Y字型に枝分かれをしている。
一方メスの生殖器も総排泄口の中で膣が二つに分かれています。

オスの睾丸の位置も変わっていて、人間も含めて一般の動物は交接器の後ろに陰嚢があるのに対し、カンガルーは陰嚢が前で交接器が後ろについてます。

パンダ

パンダ

パンダの大きな特徴の一つに「第六の指」と呼ばれるモノがあります。これはパンダの手のひらにある突起のことで骨の一部が長くなったものだといわれています。手のひらと対向してついているので物を掴むのがとても上手です。

オスの交接器は約7センチ位で非常に小さい物です。

ムササビ

ムササビ

射精後排出した物体が固まって、メスの陰部に栓がされます。
木の幹で垂直になって交尾をするので交尾栓は精子の流出を防ぐ役割をしています。

交接器はワインの栓抜きのような形をしていて、ドリルのように使って簡単に交尾栓を取り出します。オス達は取っては詰め、取っては詰めを繰り返します。

カタツムリ

カタツムリ

一個体にオス、メス両生殖器があり、お互いの交接器をお互いの生殖器に入れて交尾します。

他にはタニシも雌雄両性具有です。

ゾウガメ

ゾウガメ

尻尾の付け根に総排泄膣呼ばれる穴があり、オスはその穴の置くに交接器を隠し持っています。この交接器が発情すると赤く充血してニョキッと表に出てくるのです。交接器の先端は三角に尖っていてその表面には先端から根本まで細い溝が走っています。この溝を伝わって精子がメスの生殖器へと流れ込むのです。

交尾は後背位、または尻合わせで行います。発情したメスは尻尾を空に向けて持ち上げオスにお尻を向けて待ち、発情したオスも尻尾を上にあげてメスにお尻を向けて構え、お互いにバックしてきてお尻とお尻を接触衝突させます。その時の気分によって後背位か尻合わせかを前もってきめているようです。

ここでちょっとだけ宣伝

パッケージ

2004年5月から11月にかけて発売されている「水10!ワンナイR&R Vol.1〜4」のビデオとDVDのパッケージに、Vol.1 はパンダ、Vol.2 にカンガルーが採用されました。Vol.3 のシマウマとVol.4 のアザラシは新たに描いたもので、背表紙と裏表紙にもそれぞれ別体位のイラスト描いてます。

ゼンジー北京か?みそまんじゅうさて、館内を見学し終わり出口に行くと、ゼンジー北京ばりの中華帽がぽつんと置かれていた。その横にはマイク。学校の見学とかだと、マイクを使ってコト細かく説明してくれるのだろう。

最近の子供は早熟だから、性器がこれだけ並んでいると妙に恥ずかしがったりする。そんなときこの中華帽をかぶって、雰囲気を和ませるのかもしれない。

帰りに売店によるとオバチャンがみそまんじゅうを用意してくれていた。ふかふかしていておいしかった。見た目には量が多そうだが、中には何もはいっていないので、そんなに量は多くない。

性態博物館から生態博物館へ。性から生へと変わったことで、展示内容は同じでもエロな要素は排除されてしまったようだった。その点はちょっと残念だったが、とにかくこれだけたくさんの交接器を目にすると、とにかく圧倒される感がある。

動物の生態について勉強している人には、ぴったりの場所である。射精産業で働き、癒しを求めている女性にも案外良いかもしれない。人間よりも動物のモノをみることで、自分の概念に変化が起きそうだ。

性器のコレクションといってしまえばそれまでだが、至って真面目。学校では教えてくれない自然の神秘がわかります。