野毛山動物園
JAZA(日本動物園水族館協会)のサイトを見ていたら、日本全国には規模の大小を問わず約100箇所の動物園があった。その中で一番数の少ないのが東北地方の3箇所、次いで四国地方の4箇所である。
地方ベースで3-4箇所なのに、神奈川県には5箇所も動物園が存在する。しかも3箇所は無料だ。太っ腹だ神奈川県。しかし、その分住民は搾取されているのだろうけど。
今回は、無料の動物園のひとつ、野毛山動物園をご紹介する。
野毛山動物園は、桜木町の駅から歩いていける、町中にある動物園である。無料というからには、きっと動物公園的な小規模なものかと思っていたら、いい方向に裏切られた。
意外と広く、そして綺麗で獣臭さがない。まあ、ものスゴく寒い冬の夕方に行ったので、匂わなかっただけかもしれないが。
入っていきなり、鳥がわさわさいる巨大なケージだった。個人的には鳥が嫌いなので、迷わずスルー。
進めばその先には、レッサーパンダがいた。ぬいぐるみのような毛並みと顔であちこち動き回る姿に、みんな釘付け状態。客寄せパンダとはよく言ったもので、いい仕事してる。
その先にはサル。寒いからか、みな一様にジッとしてる。と思ったら、棒の上に座っていたサルが、お尻をずらして放尿した。近くに寄っていたら危うく浴びてしまうところだった。嫌がらせか。
他には、頭が変になったんじゃないかと思う動きをしているサルもいた。
サルの写真をクリックすると、別ウインドウで動画がご覧頂けます。(要:Flash Player)
順路を進むと、象のいない象舎。高齢のために永眠したようだが、ガランとした象舎を見ると、小学生の頃、国語の教科書に載っていた「かわいそうな象」という話を思い出した。戦争で食べ物がなくなってきて、動物園の動物が処理されてしまうのだが、象はエサに毒が入っているのがわかって食べなかったため、最後には弱って死んでしまうという話だ。
勝手に切ない思いをしてしまったが、ここの象は幸せに天寿を全うしたと思われる。合掌。
ちなみに、象舎は2005年4月「ひだまり広場」にリニューアルされている。
そして、何故か横になっているラクダ。
看板を見ると「年のため一日中横になって床ずれができてしまいました。」と書かれていた。もう立てないのか・・・見ていてちょっと辛いモノがある。高齢化は人間だけじゃなく、動物園にも押し寄せているのか。
青森から来ましたとも書かれているが、もともと日本にいない動物だから、あちこち転居したりで、他のラクダに自慢できるぐらいの、なかなか経験豊かなラクダ人生なのだろう。
2014年08月追記。
2014/5/23、このラクダ「つがる」は高齢のために死亡したそうです。推定年齢38歳。天寿を全うしたと思われる。合掌。
は虫類館は室内で暖かい
動いてるワニを見てみたい
トラは動きが素早い
寄り添うサル
フラミンゴが飛んできませんように
キリンと目線があう高さ
げっ、シロクマのオリに人が入ってる。と思ったら、シロクマは作り物。シロクマが永眠された後は飼育していないそうで、代わりに中に入ることができるのだ。奥の部屋や、子供が生まれた時にテレビカメラで監視できる飼育室などの裏側ものぞけるようになっている。バックヤードが見られるのは、なかなか楽しい。
ところで、動物園には日本にもともといなかった動物がたくさんいるが、よく生活しているなと思う。夏になると「シロクマに氷がプレゼントされました。」なんてニュースがあるが、氷ぐらいで騙されるものなんだろうか。一年中暑い国や寒い国からやってきて、暑かったり寒かったりする日本で、更に限られたスペースしかない生活環境。いやー、みんなスゴイよ。
横浜だけにペンギンのプールは、なんと横浜みなとみらい風である。ランドマークタワーやインターコンチネンタルホテルのミニチュアが立っている。まあ、「あー、みなとみらい」なんて思うのは人間だけで、ペンギンにとってはどうでもいい事だろう。
他にも電熱器の側から離れずに表まで出てこないワラビーや、反対にすごく元気に動き回っているツキノワグマとか、ジッとしてても格好良く様になるコンドルなど、たくさんの動物がいた。小動物を触れる広場には、チビッコもわさわさしている。
あと動物園ながらサカナが一種だけいる。国の天然記念物で、神奈川県のレッドデータブックに載っている「ミヤコタナゴ」だ。
ひっそりと存在しているので、お見逃しなく。