陰陽石探訪 山中温泉
はじめに
2003年の年末、初めて北陸を訪れた旅の締めくくりに「ハニベ巌窟院」へ行った。そこで見た自然陰石(陰唇に見える石)の説明書きに「これに対応する陽石(男根に見える石)は山中温泉の山中にあります」と書かれていた。既に山中温泉を後にしていた為、悔しい思いをしながら家に帰り、いつかリベンジすることを心に誓っていた。
ということで、男根石を求めて。いざ、山中温泉へリベンジ。
事前にガイドブックやインターネットで山中温泉の陰陽石を調べてみたのだが、まったく見つけられなかった。最後はやはり地元のスペシャリストに聞くのが一番だろうと、チェックアウトの際に宿のフロントの人に「この辺に陰陽石ってありますか?」と、聞いてみた。
「え?ナニ?何ですか?」と、今まで標準語のイントネーションだったフロントの人は、「陰陽石」という聞き慣れないキーワードに対し、関西訛りになって聞き返してきた。
「インヨウセキ?」「ええと、男根、男の人のアレの形をした石なんですけど」「うーん・・・聞いたことないですわ。陰陽石ねぇ・・・知っとる?」と、もう一人のフロントの人に尋ねてくれている。
そこでハニベ巌窟院で見た陰陽石と、山中温泉にその対があると書いてあったことを話すと「ハニベねぇ・・・。あそこは由緒あるところでも何でもありませんからねぇ。」と苦笑いしつつ、フルカラーで院内の案内図まで載っているハニベ巌窟院のパンフレットを持ってきてくれた。自分が持っているパンフレットは2色刷だった。パンフレットが進化している。侮れん、ハニベ。
自然陰石があった場所は案内図では「天狗岩堂」と書かれていた。ここにあったと話すと「天狗岩なら山中温泉にありますよ。」と、今度は山中温泉のお散歩マップを広げて印をつけてくれた。「しかし、天狗岩って言うだけで陰陽石ってのは聞いたことないですし、つながりがあるという話も聞いたことないですよ。」
とはいえ、天狗岩の場所とクルマを止められそうな場所、山の中に入らずに表から眺められる場所など、親切に教えてくれた。お礼を言って宿を後にし、天狗岩へ直行。
「天狗岩」の看板発見
雪囲いされた銅像もしくは石像
見るからに陰陽石らしくない
参道と書かれた矢印に従って上っていくと、雪囲いされた銅像(もしくは石像。囲われてるからよく見えない)や手水があり、神聖な場所の雰囲気が漂う。
看板によれば、山頂にある3つの岩はそれぞれ「自然の岩(心の諸々をとってくれる神様)」、「学問の神様(勉強の神様)」、「天狗岩(商売繁盛の神様)」となっている。なぜか学問だけ岩でなく、いきなり神様。
ところで、天狗岩を見るには更に山奥へと進まねばならない。
天狗岩が陰陽石かと思っていたが、陰陽石は商売繁盛ではないよな・・・。などと思いながら進んでいくと、行く手に現れたのは「注意」の看板。
「これより奥に入らないで下さい 熊が出没しています」 って書いてあるよ!!
うひょー!熊!!怖いよー!!!
ということで、そそくさと退散。連日、冬眠できずに人里に降りてきた熊が人を襲ったニュースを見ていたが、自分が襲われてニュースに出たらシャレにならん。
間近で天狗岩を見ることをあきらめ、山の中へ入らずとも、表から眺められるスポットへ移動する。
山の中腹に見える3つの岩。一番右が天狗岩だ。天狗の顔ということであれば、鼻が男根かもしれん!と思ったところで、遠いので判別不能。
しかし、熊に襲われるのは嫌なので、もう近くに見に行くことはない。
とっても中途半端なのだが、そんなこんなで山中温泉で陰陽石を見つけることはできなかった。
フロントの人も「聞いたことがない」と言っていた陰陽石。ハニベの陰石との関係も含めて、知ってる方がいらしたら教えてください。お願いします。